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次の50年、100年を見据え、脱炭素を"当たり前"にする。 保険代理店だからこそ、災害を未然に防ぐ取り組みを率先して担いたい。

保険業
中堅・中小企業
【脱炭素経営インタビュー】創業50年を迎える保険代理店・セフティーが挑む、脱炭素と地域共創
課題
温暖化による自然災害の増加で火災保険料が上昇する中、脱炭素に取り組みたくても何から始めればよいか分からず、地域の中小企業全体で取り組みが進まない。
解決策
太陽光発電の導入と「デンキチェック」による再エネ100%電力への切り替えを自社で実践し、そのノウハウを活かして地域企業への伴走支援を展開。

東京都葛飾区で、まもなく創業50年を迎える老舗保険代理店「株式会社セフティー」。

同社は近年、太陽光発電の導入や再エネ100%電力への切り替えなど、自社の脱炭素化に積極的に取り組んでいます。さらに自社だけにとどまらず、葛飾区を中心とした地域企業への脱炭素支援や、地域共創にも挑戦しています。

今回は同社の西方氏に、脱炭素に取り組む背景や保険代理店としての使命感、地域社会への思い、そして今後の展望についてお話を伺いました。

保険代理店だからこそ、脱炭素に取り組む意味がある

ーー まず初めに、脱炭素や再エネに取り組もうと思ったきっかけや、現在の取り組みに至るまでの経緯を教えてください。

西方氏: 一番大きいのは、保険代理店としての「使命感」です。 現在、火災保険料は年々上がっています。その背景には地球温暖化による自然災害の増加があり、昔はあまり聞かなかったゲリラ豪雨や竜巻のような災害も、今では身近なものになってきました。当然ですが、事故や災害は起きない方がいいわけです。

病気になってから治療するだけでなく、事前の「予防医療」が重要であるのと同じように、保険業界も災害が起きた後に対応するだけではなく、災害を少しでも減らすための予防に取り組むべきだと思ったんです。

災害が発生した後、いち早くお客様に保険金をお届けし復旧を支えることは私たちの重要な役割です。一方で、被害を未然に防ぐための取り組みも、保険代理店こそが率先して担っていくべきだと考えています。

脱炭素への第一歩と、一度の挫折

ーー 具体的に、脱炭素に向けて最初に行動されたのはいつ頃ですか?

西方氏: 実は2年ほど前、損保ジャパンが「脱炭素コンシェルジュ」の取り組みを始めたというニュースを見たのが最初のきっかけでした。それを見て、温室効果ガス排出量の可視化サービス「タンソチェック」を導入してみたんです。

ただ、当時は何を入力すればいいのか、どのように進めればいいのかが分からず、一度そのままになってしまいました。

ーー 最初は、かなりハードルが高かったのですね。

西方氏: そうですね。何から手をつければいいのか分からない企業は多いと思います。 その後、南葛SCさんや東京海上さんとの関わりの中で、葛飾区全体で脱炭素の取り組みを進めていこうという機運が高まりました。そのタイミングで、「これは真剣に取り組まないといけない」と改めて実感したんです。

最初は本当に何をすればいいか分からなかったので、まずは分かりやすい第一歩として、太陽光パネルの設置からスタートしました。

デンキチェックの導入と、再エネ100%電力への切り替え

ーー その後、「デンキチェック」を導入されたのですね。

西方氏: はい。太陽光を導入した後に、電力コスト削減・再エネ導入支援サービスである「デンキチェック」を知りました。 電気代の削減にもつながり、さらに再エネ100%の電力にも切り替えられると聞いて、「これはやらない理由がない」と思いました。結果的に再エネ電力に切り替えることができ、本当に良かったと感じています。

ーー 葛飾区という地域への思いも強いのでしょうか?

西方氏: はい。弊社は「葛飾区SDGs宣言」も行っています。 この地域で生まれ育ち、もうすぐ創業50年を迎える会社として、地域への恩返しや貢献をしていきたいという強い思いがあります。まずは自分たちが実践し、それを地域の仲間に伝えていく。そして、葛飾区全体で脱炭素に取り組む機運をつくっていけたらと考えています。

地域企業へ、脱炭素の輪を広げる

ーー 周りの企業への啓発や支援も進められているのですね。

西方氏: はい。例えば、今週も地元の建設会社さんへ伺う予定があります。 その会社さんも脱炭素に関心があり、過去に東京都のカーボンクレジット普及プロジェクトなどを通じて「タンソチェック」を導入したものの、使い方が分からず止まってしまっている状態なんです。

そこで、まずは「デンキチェック」をご案内して電気代削減を実現していただきます。そのうえで、「タンソチェック」の入力も私たちがサポートし、将来的には「エコアクション21」のような環境認証の取得まで伴走できないかと考えています。

ーー 中小企業の場合、SBT(※)のような国際的な基準よりも、国内向けのエコアクション21などの方が現実的なケースもありそうですね。

※SBT(Science Based Targets):パリ協定が求める水準と整合した、企業が設定する温室効果ガス排出削減目標

西方氏: おっしゃる通りです。SBTは英語のハードルや費用の問題もあります。 お客様が「やりたい」と思っているのに、具体的な進め方が分からず止まってしまっている。私たちはその現状を解決したいんです。コンサルタントのような立場で伴走支援する仕組みを作ることができれば、この地域で脱炭素がもっと「当たり前」になっていくはずです。

次の50年、100年を見据えて

ーー 最後に、今後の意気込みをお聞かせください。

西方氏: 私たちのような中小企業が、まずはできるところから一歩ずつ始めることが大切だと思っています。 次の50年、100年を見据えたときに、脱炭素は特別なことではなく、当たり前に取り組むべきことです。これからも多くの方々の力をお借りしながら、地域社会とともに、脱炭素への歩みを進めていきたいと考えています。

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